転職活動って、今の会社を辞める気ない僕には必要ないことですよね?
いや、会社を辞める気がなくても転職活動はしておいたほうがいいよ。
今の職場環境や立場に特に不満はないんですが…
職場に不満がないのは良いことだけど、ガラッと状況が変わることもある。それも含めて転職活動すべき理由が大きく3つあるよ。
なんだか辞める前提で職場にいるみたいで気まずい感じがします。
職業選択の自由は保障された権利だから気まずいと思う必要はない。もちろん職場でおおっぴらにカミングアウトするのはやめたほうがいいけど(笑)
なるほど、たしかに権利を行使するだけですもんね。
それに結果的に今の仕事にプラスになることもあるし。ひとつずつ解説するよ。
理由1 会社と適切な距離をとるため
ひとつの会社に固執するのは危険な時代
新卒入社から定年までひとつの会社に在籍する確率は、男性32%、女性6.5%と言われる昨今。もはや終身雇用という言葉すら聞かれなくなり、会社が社員の人生を保証してくれる時代はとっくに終わってます。
それにも関わらず、「社員は人生を仕事(=会社)に捧げろ」という本音を持つ企業が未だに多い。
現代では法規制や世論がヤカマしくなっているのでどの企業も「ブラック企業」というレッテルを貼られないようにその体裁を取り繕ってはいますが、それは労基や世間から文句が出ないように気を使ってるだけの話で、社員を大切に扱っているわけではないという企業が多いのも実情ではないでしょうか。
だから現代の会社員は、会社との適切な距離感をこれまで以上に意識しなければならず、言い方を変えると、会社への依存から脱却する必要があるのです。
環境が変わるリスク
もしも今は職場内で恵まれた環境にあったとしても、
- 上司・同僚・部下が辞めたり異動になり負担が激増する
- 突然の転勤を命じられる
- 社内ルールが理不尽に変更される
など、会社の都合でその環境が突然奪われることも珍しくなく、結果的に収入が下がったり、あなたの時間や労力をこれまで以上に費やさざるを得ない状況になることもあります。
突然会社から放り出されるリスク
しかも会社は経営が傾い時には、あなたの人生を保証してはくれません。
- 倒産
- リストラ
これらの事態が突然発生した場合、いきなり路頭に迷う事態にもなりかねません。
だからこそすぐに辞める必要性を感じてなかったとしても、頭の片隅に常に「転職」という考えを携えて、可能な範囲で準備をしておくことが大切なのです。
備えあれば憂いなし ってことですね。
会社と適度な距離感を持つのは、職場にとってもむしろ良いことだと思うよ。
理由2 より広い情報チャンネルを持つため
意外と普段は入ってこない情報の入口として
サラリーマンが日常の業務の中で得られる情報は、自分で思っている以上に偏っています。たとえ同業界の情報でも、自分でアンテナを立てないとなかなか詳細に入ってこないのではないでしょうか?
一例ですが、あなたの会社の取引先が今どんな部分が手薄で、今後なに力を入れようとしているかは、その企業の求人を見ることで読み解く手がかりになります。
また、競合他社が自社よりも給与水準や待遇面で上回っていれば、それだけ優秀な人材を揃えて戦ってることが分かります。
もっとも求人情報で見れられる待遇などは記載通りとは限りません。本当に重要な求人はステルスで行われることも多いので、すべてわかるということにはなりませんが、それでもある程度の傾向性を知る手がかりとしてことができます。
- 一般公開されている(サイトに登録せずに見られる情報)
- 転職サイトに登録しないとみられない求人
- 転職エージェントに登録しないと見られない求人
通常は下に行くほど情報量が多いので、転職サイトや転職エージェントに登録すれば、それだけ有利になると言えます。
もちろんこれらは本来の使い方ではないため、転職活動のオプションのようなものだと思っていただきたいですが。
求人から見える”時流”
どんな時代でも”アツい業界”というものがあります。世の中ではどんな業界に資本が投下されていて、誰が儲け、誰が損をしているのか・・・現代社会で経済活動を行う限りこのテーマに無関心であることは、目をつぶったまま車を運転するようなものです。
そのために様々な書籍、TV、ネットのあらゆる媒体で情報収集をするのは当然ですが、よりリアルな実情を知る上で求人情報をリサーチすることはとても有効で、そこには時流がとても敏感に反映されています。
求人情報には、今まさに必要とされてる人材要件が明確に書かれていて、「ここに力を入れればもっと業績が上がる」と企業が察知している分野が表れるのです。
言われてみれば求人って企業情報の宝庫ですよね。
求人サイトで取引先の求人を目にすることも結構あると思うけど、「ああ、こういうことに力を入れようとしてるのか」とか意外な気付きが多かったりするよね。
顧客の求人からその会社の困りごとが汲み取れたら、喜んでもらえる提案も出来るかも知れません。
理由3 自分の商品価値を認識するため
自己評価の低すぎるサラリーマンが意外と多い
欧米では気軽に転職する人が多いと言われていますが(その代わり簡単にクビにもなるそうですが)日本はそれと比べると転職そのものに抵抗感を持つ人がまだまだ多いようです。実は日本において積極的な理由(ステップアップなど)での転職はまだ少数派で、多数は「給与が少ない」「人間関係に疲れた」「今の会社の未来に不安がある」というネガティブなものです。
また、転職するとほとんど「現状より待遇が悪くなる」と考える人が多く、「自分は他所では通用しないかも」という不安を潜在的に持つ人がとても多いのです。
しかしそもそも社内以外で自分を客観的に査定される機会はそうあるものでもなく、実は「他所で通用しないかも」という考えにはあまり根拠がなく、無用に自分を過小評価してるだけというパターンが多いのです。
実は私自身も45歳で転職するまでそう思ってました…
転職エージェントに査定してもらう
自分が今の会社以外でどのくらいの収入を得られそうなのか、自分自身の”商品価値”を正確に把握すれば
- 転職への恐怖感が解消されて人生の選択肢が増える
- 望む待遇を得るためにどんな努力を払うべきなのか積極的に考えられる
という前向きな作用が生まれます。社内での評価は昇進・昇給が絡むため重要ではありますが、それが全てではないと知るだけでも開ける道があるのです。
このために一度転職エージェントのキャリアアドバイザーと面談して、自分を”査定”してもらうことを強くお勧めします。
エージェントの報酬は、高い月給の企業とのマッチングを成立させたほうが高額になります。だからエージェントはなるべく企業から求職者を「高く買ってほしい」と考えてるのですが、かと言ってマッチング成立させた求職者の実力が伴っていなければエージェント自身の信用問題になります。また求職者から相談を受けた以上は確実にマッチング成立をさせて成績に繋げたいと考えるのが人情なので、それはそれは真剣に”査定”してくれます。一応エージェントにとって求職者はお客様なので丁寧に対応してくれますが、ある意味社内査定と同じくらい真剣に求職者を査定します。
エージェントが求職者に対して直接値段をつけるわけではありませんが、持ってくる求人で求職者をどのように査定したかが分かります。提案された求人の分野の広さ、待遇内容、給与の提示金額が、その求職者の「商品価値」というわけです。
自分の商品価値か…あまり考えたこともありませんでした。
もちろんエージェントにも個性や能力差があるし、求人自体にも波があることは念頭におくべきだけどね。
少なくとも、今の会社以外で自分にどれだけの価値を見出してもらえるのか知れるのはメリットかもですね。
エージェントとの相性もあるから、複数当たったほうが良いと思う。
転職エージェントを活用するメリットについては別記事にしてるよ。
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